教育のプロにきく 子育てのコツ教育のコツ 第一回
体験学習を通して子どもたちの可能性に直に触れてきたプロに、子育てのコツを教えていただきました!
プロフィール:株式会社リソー教育 利倉常高さん
入社7年目。スクールツアーシップ事業のリーダーとして活躍中。入社2週目にしてツアーのガイドに大抜擢!その日から子どもたちを楽しませながら心の教育を促す現場に携わり続けてきました。とても明るく熱い人柄で誰とでもすぐに打ち解ける魅力の持ち主。3歳と0歳の二人の娘さんのお父さんでもあります。

ドラマのある体験学習 スクールツアーシップについて
伊藤 / 御社がスクールツアーシップを始められて今年でどれ位経つのでしょうか?
利倉 / ちょうど僕が入社した年からになるので、7年目になるでしょうか。実は、僕が最初にツアーを任されたのは、なんと入社してからたった2週間しか経っていないバリバリの新人時代なんです。国立代々木競技場でジュラシックパークのイベントが開催された際に当社でツアーを企画しまして、映画「ジュラシックパーク」さながらのテーマパークでキャンプをする内容でした。ところが蓋を開けてみるとなかなか集客できませんで。。入社2週目の新人ながら「これはどうにかしなくては!」と体当たりで挑みましたね(笑)ジュラシックパークのイベント自体ストーリー性があり、ブースをまわりならが物語がどんどん進んでゆくものだったのですが、そこに自分でさらに脚色して大きなリアクションをしながら回っていきました。もう子どもたちを盛り上げようと必死でしたね(笑)最終的に展示施設のスタッフさんまで僕のシナリオに乗っかってきてくれて、ツアーは無事大成功を収めました。
伊藤 / 入社2週目ですか!?すごいですね!!ツアーにシナリオを採用するなんて、ユニークですね。他のツアーでもシナリオ作りってされているんですか?
利倉 / 「一点集中型シナリオ」といいまして、うちのツアーには必ずシナリオを用意しています。「シナリオなきキャンプはなし!」ってところですか(笑)

伊藤 / キャンプにシナリオですか?
利倉 / 例えば、2泊3日のキャンプツアーなら初日の午後に川魚捕り、2日目の午前にアスレチック探検、午後に竹細工づくり、夜にキャンプファイアーとイベントを企画します。でもそれをストーリー性を持たずにバラバラにやったとしたら面白味は半分なんです。「キャンプファイアーの夜に神様を呼びだそう。神様を呼び出すには3つの魔法のボールが必要だ。ただし、タダでは渡せない。川魚捕り、アスレチック、竹細工づくりを皆で頑張ればそれぞれ1つずつご褒美としてプレゼントしよう。」こんな感じでシナリオを用意するんです。子どもたちは魔法のボールをもらうために夢中で頑張ります。全員川魚が捕れないとボールはもらえませんから、すでに捕った子がまだ捕れていない子を手伝ったり。竹細工もただ作るだけじゃ面白くないので、必ず試練を用意します。ナイフをわざと用意しないでおいて、竹を切らずにどう完成させるか子どもたちに考えさせるんですよ。そうやって全員が一つの目標に向かって協力するよう仕向けると、その日初めて出逢った子どもたちも自然と打ち解けられる。誰一人ホームシックにもならず、ご飯もモリモリ食べて、早くお風呂に入ってたっぷり寝てくれるんです。指導員側としては時間短縮やツアーがスムーズに運ぶことにもなり、子どもたちにとっては楽しいだけじゃなく、衣・食・住が安定してケガや事故もなくなるという良い事尽くめの結果に繋がるんです。
伊藤 / ちょっと目からウロコですね!普段の生活では体験できない、まさに冒険のツアーって感じ!子どもだけじゃなく、送り出す親の方もひと回り大きくなって帰ってくる我が子にワクワクドキドキしちゃいますね。
購買心理学から学ぶ、子どもたちのやる気を育てる方法
伊藤 / さて、ここからは本題の「子育てのコツ教育のコツ」についてお聞きしたいと思います。キーワードは購買心理だそうですが、これが子どもたちのやる気に繋がるのですか?
利倉 / 購買心理の要因をご存知ですか?人が「物を買いたい」と思う時の心理状況は次の4つに区別できます。(1)優越感(2)模倣感(3)不安感(4)安心感。例えば、最新のヴィトンのバッグが発売されたとします。それを最初に買った人は「誰も持っていないものを手にする」という優越感ゆえバッグを買うでしょう。それを見た人は「わたしもあのバッグが欲しい」という模倣感をもって、二人目・三人目の購買者となります。次々と皆同じバッグを持つようになり、持っていない人は「自分だけ持っていない」という不安感からバッグを購入します。そして多くの人が同じバッグを持つと、最終的に「流行りだから。皆持っているから」という安心感からバッグを購入するという、この一連の流れがヒット商品を生み出すんです。

伊藤 / 面白いですね。これが子どもたちのやる気を起こさせるヒントになると?
利倉 / はい。優越感は誉められる事によって生まれますから、まずその子の行動や状況をとにかく誉めてあげるんです。例えば、「壁沿いに並んで座りましょう」となった時、一番早く動き出した子を誉めます。すると二番目三番目の子は自分も誉められたいと、競争心を掻立てられて動き出します。遅れた子は「怒られる!」という不安感から動き出しますよね(笑)まぁ、ここまでは普通です。そこに「3S=スピード、スリル、ストーリー」をミックスしてあげるんです。「用意ドンで3方向の壁にタッチしてから先生とジャンケンをして勝ったら座る」と。ここまでくると、さすがに乗り気じゃなかった子どもたちも「他の子よりも早く座りたい」というやる気が生まれます。
伊藤 / さすがに子どもの扱いが上手ですね。なるほど、そうやってツアーでも子どもたちと接しているんですね!
利倉 / 最後のポイントは「上げ口調」。語尾を上げて話すと、人のやる気は増すんです。逆に下げるとやる気も下がる。「勉強して」「お片づけして」は是非語尾を上げて言ってみて下さい。
伊藤 / 今日は本当にありがとうございました。とても勉強になりました!!さっそく今日息子に語尾を上げて言ってみます(笑)また次回も宜しくお願い致します。
利倉 / こちらこそ!!
2010年6月24日(木) ゲンキのモト編集室にて対談

